和室を現代的で使いやすい洋室にリフォームすることは、多くのメリットをもたらします。しかし、その計画の裏には、見過ごされがちな「音・寒さ・段差」という三つの意外な落とし穴が潜んでいることをご存知でしょうか。これらの問題に事前に対策を講じておかないと、完成後に快適な生活を送ることができず、大きな後悔に繋がる可能性があります。第一の落とし穴は「音の問題」です。特にマンションなどの集合住宅において、これは最も深刻なトラブルの原因となり得ます。和室の畳は、い草が持つ空洞構造により、それ自体が優れたクッション材であり、音や衝撃を吸収する天然の防音材として機能しています。これを硬い材質のフローリングにリフォームすることで、歩行音や物を落とした時の衝撃音が、以前よりも格段に下の階へ響きやすくなるのです。多くのマンションでは、近隣への騒音被害を防ぐために、管理規約でフローリング材の遮音性能(L値という指標で示される)に厳しい基準を設けています。この規約を確認せずに、デザインや価格だけでフローリング材を選んでしまうと、工事後に管理組合から是正勧告を受け、最悪の場合、高額な費用をかけて張り替えなければならない事態にもなりかねません。リフォーム前には必ず管理規約を確認し、基準を満たす遮音等級のフローリング材を選ぶか、下地に防音マットを敷くといった対策が必須です。第二の落とし穴は「寒さの問題」です。畳は、音と同様に空気の層を多く含んでいるため、断熱材としての役割も果たしており、床下からの冷気を和らげてくれます。一方、フローリングは熱伝導率が高く、冬場には床下からの冷えが直接足に伝わり、底冷えを感じやすくなります。特に、築年数が古い木造住宅の一階にある和室をリフォームする際には、この問題が顕著に現れます。対策としては、床のリフォームと同時に、床下に断熱材を充填する工事を行うことが最も効果的です。初期費用はかかりますが、冬場の快適性が向上し、暖房効率も上がるため、長期的に見れば光熱費の節約にも繋がります。最後の落とし穴は「段差の問題」です。和室の畳の厚みは通常5.5cmから6cm程度ありますが、フローリング材の厚みは1.2cmから1.5cmが一般的です。
和室リフォームの意外な落とし穴!音・寒さ・段差問題