網戸の外し方をマスターする上で、避けては通れない、そしてこれさえ理解すれば9割は成功したも同然と言える、最重要部品があります。その名も「外れ止め(振れ止め)」。この小さな部品の存在を知っているかどうかが、網戸をスムーズに外せるか、あるいは「なぜか外れない!」とパニックになるかの分かれ道です。では、この「外れ止め」とは一体何なのでしょうか。その役割は、その名の通り、強風や地震などの際に、網戸がレールから「外れて」「落下する」のを「止める」ための安全装置です。普段は、この部品が上側のレールに引っかかることで、網戸が簡単に持ち上がらないようになっています。だからこそ、網戸を外す際には、この安全装置を意図的に「解除」してあげる必要があるのです。では、その外れ止めはどこにあるのでしょうか。まず、網戸の上部を見てください。そして、その左右どちらかの側面(室内側から見える面)に、小さなプラスチック製の部品がネジで止められているのが確認できるはずです。これが外れ止めです。製品によっては、左右両方についている場合もあります。見つけたら、いよいよ解除作業です。必要な道具は、プラスドライバー一本だけ。外れ止めを固定しているネジを、反時計回りに回して緩めます。この時、ネジを完全に抜き取ってしまう必要はありません。ネジが緩むと、外れ止め自体が下にカチッとスライドしたり、少し動かせるようになったりします。これで、レールへの引っかかりがなくなり、網戸を持ち上げられる状態になりました。たったこれだけの作業です。網戸が外れない原因のほとんどが、この「外し忘れ」です。逆に言えば、この外れ止めの存在と役割、そして解除方法さえ覚えておけば、あなたはもう網戸の外し方に悩むことはありません。網戸に挑む前に、まずは落ち着いて「外れ止めはどこかな?」と探す癖をつけること。それが、網戸外しマスターへの最短ルートです。